Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



最後のマイルス、曲が聞こえる街

バーボンのグラスが、冷たい夜を映している。
氷が溶ける音は、昨日の雨のつぶやきに似ていた。
街はとっくに眠っているが、耳の奥にはマイルスのミュートが残響となってこびりついている。
『Kind of Blue』の、あの青い孤独。トレンチコートの襟を立て、夜の空気の中へ踏み出す。
街灯の光が濡れたアスフ...

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嘘つきの聖書

午前三時。
安酒の瓶が、机の隅でうめき声を上げている。
「愛は地球を救う」だと?
笑止千万。
ここにあるのは、ひび割れたグラスと、
誰にも届かなかった、孤独な手紙の燃え殻だけだ。名言?格言?
そんな綺麗事は、汚れたトレンチコートのポケットにでも詰め込んで、
どぶ川に投げ捨ててしまえ。
腹は減るし、弾...

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灰色の夜明け

「明けない夜はない」
……ああ、その通りだ。
だが、明けたところで、昨日まで流れていた血が乾くだけだ。
新しい太陽は、新しい絶望の影を、より長く、より深く地面に刻みつける。笑止千万。飲み干したグラスの底には、溶け残った氷の欠片。
「一日の終わりは、新しい始まり」だと?
寝...

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灰の独白

「正義は勝つ」?
笑わせるな。
この街で生き残ったのは、正義でも悪でもない。
ただ、運が良かったか、あるいは誰よりも残酷になれた奴だけだ。格言なんてものは、死にゆく者の耳を塞ぐ綿菓子か、
生き残った卑怯者が自分を納得させるための、安い麻酔薬に過ぎない。「人は一人では生きられない」
ああ、その通りだ。...

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泥にまみれた金言

「和をもって貴しとなす」
反吐が出る。
その「和」の内側で、誰を疎外し、誰を売った?
お前の言う調和とは、強い者に媚び、弱い者の口を封じる、
ただの臆病者の談合に過ぎない。笑止千万。「ピンチの後にチャンスあり」
ああ、お前にとってはそうだったんだろうな。
俺が窮地に陥るのを、物陰から舌なめずりして待...

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