Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

昨日の駅に、明日の夜が降りてくる

ひとつの旅が ここで終わる
尖った三角屋根が 薄桃色の夕暮れを突き刺し
小鳥のさえずりのように かすかな合図が聞こえる
プラットホームは 静かに夜の匂いを吸い込んでいた遠い異郷の町を いくつも掠めてきた
あの大いなる青い影――寝台列車が
大きな息を吐きながら レールの上に身を横たえる
窓の向こうには...

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日見峠の霧

優しくひとつの朝がひらかれるとき
僕は見失う、僕の歩むべき細い道を。
日見峠の古い坂に立ちこめる霧は、
まるで誰かのささやきのように淡く、白い。消え去った旅人たちの足跡を隠し、
みどりの木の葉を濡らす、しめやかな涙。
追憶のなかでだけ鳴りひびく馬鈴の音が、
このぼんやりとした景色のどこかに、眠ってい...

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日見峠の夕暮れ(パステル調の色彩にて)

サフラン色のひかりが 西のそらに溶け
日見峠の古い坂路は うす藍(あい)に暮れてゆく
言葉に充たない かすかななげきのように
うす紫の影が ひとつの村を包みこむ誰もがそれぞれの 薔薇(ばら)色の家路を急ぎ
見知らぬ旅人の 寂しい靴音だけが残る
去りゆく季節の はかないおもい出を
みどりの梢は 静かに...

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悲しきサーカスの残り香

それは一つの小さな夢のあと
草の原にのこされた 黄いろい輪と
すこしのあいだ空に揺れてゐた 音楽の音――
誰もゐない 五月の午後の微風(そよふ)きのなかで天幕(てんまく)はもう どこかへたためられて去り
旗も とほうもない遠くの空へ消えた
けれど そこにはまだ おもかげが漂ってゐる
おしろいと すこ...

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悲しきサーカスの残り香――雨の朝に

あした 目ざめれば 窓のそとは
しづかな細い雨が すべてを濡らしてゐた
あんなに賑やかだつた 幻のやうな場所も
いまはただ 蘆(あし)のやうに青く沈んで草の原にのこされた 昨日の足あとは
水たまりの底で そつとぼやけてゆく
おしろいの匂いも 少女の軽い靴音も
みんな つめたい土のなかに吸はれてあゝ ...

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