Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

小さな窓のひそかな歌

うす桃色の風が 街をすぎてゆくのに
わたしは ちいさな部屋のなかにいて
カーテンのすきまから
ただ 雲のゆくえを眺めていただれかの呼ぶ声が きこえたような気がして
ふいに 胸がせつなく つめたくなる
ひとつの視線が ガラスの破片のように
わたしのやわらかな時間を 傷つけるからそっと 扉を閉めておこう...

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静かな湖畔

冷たい風が わたつてゆく
木々の梢を ふるはせながら
静かな湖畔の 水のうえに
あをい夕暮れが おちてくる大きな三日月が 映る水面は
まるで 硝子の鏡のやうに
ぼくたちの 遠いおもひでの
すべてを じつと みつめてゐるきみは どこかで きいてゐるだらうか
この さびしい 風のうたを
ぼくの こころの...

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泡沫の森 〜2

しずかな夕暮れの 風のなかに
ぼくらは み失った森をさがしてゐた
梢のあいだから こぼれる光は
淡いみどり色の つめたい涙のやうにかすかなせせらぎが 歌をうたってゐる
むかし誰かが 忘れていった古い歌を
きみは耳をすまし 優しくほほえむけれど
そのかげは もう夕闇に溶けはじめてゐるすべては うたかた...

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大きな三日月

あをい夕闇の すそをひいて
大きな三日月が かかつてゐた
それは まるで 銀のしづくのやうに
ひそやかに 空を わたつてゆく風は 梢を やさしくゆすり
わたしたちの むかしのものがたりを
だれもゐない 森の奥へと
そつと はこんで ゆくのだらうかきみのひとみの やさしい光
ぼくのむねの ひとすじのさ...

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ライラック・ワイン

冷たい雨が、オフィスを兼ねた安アパートの窓を叩いている。
ネオンの灯りが、割れた硝子のように床へ散らばっていた。
机の上には、埃をかぶったバーボンのボトル。
そして、決して開けることのない、紫色の古いラベルの瓶。「ライラック・ワイン」お前はそう呼んで、悪戯っぽく笑っていたな。
あの春、街外れの古い樹...

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