Nicotto Town ニコッとタウン

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悲しみのDeep River

真夜中の濁流は、都会の喧騒を飲み込んで流れる。
安物のバーボンで焼けた喉にとって、
この川の冷たさは、すべてを凍てつかせる氷のようだ。ネオンの光が水面に砕け、
誰かの嘘が、音もなく沈んでいく。
別れを告げる相手さえ、もうそこにはいない。深い、あまりに深い川。
流した涙も、拭いきれなかった後悔も、
す...

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花嵐

舞い散る花弁は、二度と枝へは戻りません。
吹き抜ける風の数だけ、誰かの執着が宙に迷うのです。「美しいですね」
吐き出した煙に、淡い色が混ざり合います。
ですが、この街でその言葉に価値はありません。
ただ散るだけの優雅さより、地に落ち、泥にまみれる覚悟を。
風に抗うことなく、されど心までは折らせない。...

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悲詩2

背中で語るには、この街は少し騒がしくなりすぎた。
磨り減った靴底と、使い古したライターの火。
誰のためでもない、己の矜持(プライド)だけを杖にして
闇の深淵を独りで行く。情けは無用、だが義理は欠かさない。
傷跡は勲章ではなく、ただの過去の証明。
女の涙には背を向け、
止まない雨の中、バーボンの苦みを...

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悲詩

男が男であった時、
それは琥珀色の液体が、グラスの中で静かに揺れる時間だった。街の灯りは遠く、雨音だけが夜の静寂を深めていく。
使い込まれたライターの火が、一瞬だけ孤独な横顔を照らし出した。言葉は多くを語らない。
沈黙こそが、守るべき誇りを知る者の証だからだ。
約束は交わすものではなく、胸の奥に刻み...

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忘却の彼方へ

古いレコードが溝をなぞる音と
琥珀色の液体が喉を焼く熱さ
それだけが、この部屋の沈黙を肯定してくれるかつて守り抜こうとした約束も
胸に刻みつけたはずの痛みも
時間のやすりに削られ
滑らかな無へと変わっていく窓の外、ヘッドライトの列が
遠い銀河のように流れては消える
あの中に俺の居場所はもうないし
誰...

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