蒼の夜汽車に寄せて2
- カテゴリ: 小説/詩
- 2026/09/03 19:16:01
夜汽車は どこへ僕を運ぶのだらう
窓のむかふには 昏(くら)い夜のひろがり
かすかにひびく 古いチェロの音楽(うた)が
僕の耳の底で ずっと 鳴りやまずにゐるあゝ それは 遠い秋の日の記憶のやうに
ともされたランプのひかりのなか
あかい紅葉(もみぢ)の葉が ひとひら、ふたひら
僕たちの足もとに 落ち...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
夜汽車は どこへ僕を運ぶのだらう
窓のむかふには 昏(くら)い夜のひろがり
かすかにひびく 古いチェロの音楽(うた)が
僕の耳の底で ずっと 鳴りやまずにゐるあゝ それは 遠い秋の日の記憶のやうに
ともされたランプのひかりのなか
あかい紅葉(もみぢ)の葉が ひとひら、ふたひら
僕たちの足もとに 落ち...
窓の外(と)は 青い夜の谿(たに)だらうか
うすいガラスに映る 僕の顔は
なつかしい人の面影(おもかげ)に似て
ただ 黙つて 流れてゆく……おまへの知つてゐる 美しいもの
風の音(おと)や 白い草の花や
遠い日の かへらない約束よ
僕は なぜ ここに乗つてゐるのだらう夜汽...