Nicotto Town ニコッとタウン

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赤い月によせて


そのとき 遠い空のすみに
ひとつの林檎がともるやうに
あかい月が しづかに
しづかに のぼつてゐた
風はもう どこかへ去つて
梢のさざめきも とだえてしまひ
私たちはただ だまつて
その淡い光のなかに 佇んでゐた
おまへのほほゑみは なぜだらう
あんなにかなしく あたたかく
夜の濃紺のなかに にじんでゆく
夢のあしあとを たどるやうに
私はひとつのうたを おもひだす
もうかへらない あの一日の記憶を

#日記広場:小説/詩




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