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自己欺瞞(モーヴェズ・フォア


第一編:『自己欺瞞(モーヴェズ・フォア)』――自由を恐れる泥人形
「いいね」が欲しいから、その言葉を選んだ。
アルゴリズムが勧めるから、その本を読んだ。
それを「自分の意志だ」と言い張るあなたの姿ほど、滑稽なものはない。
サルトルが最も軽蔑した「自己欺瞞(不誠実)」がここにある。
あなたは自由という重圧に耐えかねて、
ネットのトレンドや、誰かが作った評価基準という「本質」の器に、
自ら進んで凝固し、ただのモノ(即自存在)へと成り下がっている。
自分で考え、自分で絶望することを放棄し、
システムに思考を代行させておきながら、一丁前の批評家を気取るな。
あなたの感想は、あなたが生きている証ではない。
自由から逃げ出すために、他者の言葉の泥を全身に塗った、ただの死体だ。
第二編:『他者は地獄である』――覗き穴のストーカー
あなたの書く感想文は、常に「他者の視線」に怯え、媚びている。
鍵穴から部屋を覗いている男が、
不意に背後から足音を聞き、自分が「見られる存在」になったと気づく恐怖。
ネットという地獄(パノプティコンではない、剥き出しの実存の地獄)で、
あなたは他者の視線の奴隷となり、
「どう見られるか」だけで自らの言葉をコーティングする。
そこにあなた自身の内臓(実存)はどこにある?
他人の目を気にした奇麗な要約、他人にウケるための浅薄な批判。
それは言葉ではなく、他者に飼いならされた犬の遠吠えだ。
あなたの魂は、他者という地獄の炎で、とっくに焼き尽くされ、灰になっている。
第三編:『存在と無』――無(む)を刻めぬ、不妊の言葉
人間とは、過去を否定し、未来に向けて「無」を投射する(プロジェ)存在だ。
本を読むとは、これまでの自分を破壊し、新しく生まれ変わる戦いのはずだ。
だが、あなたの140文字の感想は、世界に何ひとつ「無」を刻まない。
ただ、すでにそこにある記号を反芻し、
タイムラインの激流の中に、自らの空虚さを付け足しているだけだ。
あなたの言葉は何も生み出さない。誰も傷つけない。あなた自身すら変えない。
それは実存の選択(アンガージュマン)ではなく、単なる排泄行為だ。
どれだけ言葉を書き連ねようとも、あなたの存在の軽さは変わらない。
自分が自由であることを忘れ、他者の影として生きるゾンビよ、
その浅ましい指を止め、自らが「空っぽの無」である現実を、冷酷に見つめ直せ。

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