秋の風、ピアノ夜想曲
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/09/20 08:30:24
ひんやりとした指先が 鍵盤にふれるように
秋の風が 夜の窓をたたいている
ひとつ、またひとつと こぼれ落ちる音階は
どこか遠い日の 約束のよう
秋の風が 夜の窓をたたいている
ひとつ、またひとつと こぼれ落ちる音階は
どこか遠い日の 約束のよう
暗い部屋の隅に ひろがる翳(かげ)のなかで
かすかな旋律は 風にまぎれてゆく
あなたはもう 聴くこともないその調べを
月明かりだけが 静かに見つめている
かすかな旋律は 風にまぎれてゆく
あなたはもう 聴くこともないその調べを
月明かりだけが 静かに見つめている
ルバートの波にゆれる 草の葉のように
わたしの心は あてもなく震え
すぎ去った季節の 残響を追いかける
わたしの心は あてもなく震え
すぎ去った季節の 残響を追いかける
消え入るような 和音のむこう
夜はしんしんと 深まりゆき
ただ冷たい風だけが ソナタの終わりを告げている
夜はしんしんと 深まりゆき
ただ冷たい風だけが ソナタの終わりを告げている


























