Nicotto Town ニコッとタウン

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去っていく私


さようなら
もう ふり返ることはありません
竹の葉が 小さくあわただしく波打ち
私の足跡を ひそかに消してゆくから
あんなに優しかったひかりも
今はただ 冷たいしずくのようになって
私の肩を そっと濡らすばかり
胸の奥のオルゴールは もう鳴りやみました
泣いているのは 私ですか
それとも 置き去りにされるこの林ですか
すれ違う風のなかに
私のなまえが かすかにほどけて消えてゆく
どうか 見つけないでください
秋の深い翳(かげ)のなかに
溶けてゆく ひとつの影を――
私は静かに あなたの記憶からも 歩み去るのです

#日記広場:小説/詩




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