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竹林の秋


ひそやかに
ひかりは梢をこぼれて
青い影のなかに
ひとつの 小さな翳(かげ)をのこす
だれを待つともなく
風は笹の葉をそよがせ
去っていった季節の かすかな記憶を
冷たい空気に にじませている
私のなかの もうひとりの私は
ただ 静寂(しじま)に耳をすまし
失われた歌の やさしい節(ふし)を
口ずさむようにつぶやく
夕暮れは まだ遠く
けれども ひそやかに
竹の林は 秋のなかに沈み
私という ひとつの影を
深く 包みこんでゆくのだ

#日記広場:小説/詩




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