想いで——東方の浜に寄せて3
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/26 10:17:23
黄昏の薄紫の影のなかから
三日月の細き刃が 天を切り裂き
白い翼を濡らして 一羽の鴎が還る
星の欠片も見失つた 暗き夜の海から
三日月の細き刃が 天を切り裂き
白い翼を濡らして 一羽の鴎が還る
星の欠片も見失つた 暗き夜の海から
東方の浜辺には 凍てつく風が吹き
砕ける波頭は すべてを拒むやうに白い
僕はただ独り 冷たき砂の上に立ち尽くし
去り行くおまへの 最後の鳴き声を待つてゐる
砕ける波頭は すべてを拒むやうに白い
僕はただ独り 冷たき砂の上に立ち尽くし
去り行くおまへの 最後の鳴き声を待つてゐる
欠けたる月は 戻らぬ日々の面影
砂に埋もれた星屑は 叶はぬ約束の残骸
悲しみの深さだけ 寂寞の夜が胸を満たし
砂に埋もれた星屑は 叶はぬ約束の残骸
悲しみの深さだけ 寂寞の夜が胸を満たし
鴎よ おまへもあの清冽な空を失つたのか
もう二度と届かぬ 東方の光の眩しさを
ただ暗闇の底で 独り悼むために……
もう二度と届かぬ 東方の光の眩しさを
ただ暗闇の底で 独り悼むために……




























