旅路の追憶
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/20 21:56:43
紅い三日月が 冷ややかに夜の端を飾り
遠い一本の道は ただ暗澹と前方に伸びてゐる
私は独り 吹き抜ける風のなかを歩みながら
遥かな街に残してきた あなたの面影を想ふ
遠い一本の道は ただ暗澹と前方に伸びてゐる
私は独り 吹き抜ける風のなかを歩みながら
遥かな街に残してきた あなたの面影を想ふ
見上げる天空には 幾千の冷たい星の瞬き
まるで失われた日々の 破片が凍りついたやうに
丘の向こうに 微かな宿の灯りが見えるのに
私の足取りは まだ寂寞のなかに躊躇つてゐる
まるで失われた日々の 破片が凍りついたやうに
丘の向こうに 微かな宿の灯りが見えるのに
私の足取りは まだ寂寞のなかに躊躇つてゐる
(あの懐かしい日々は もう還らない)
夜露に濡れた草叢が 密やかに囁き合う
孤独の旅人は ただ星の光に背を向けて
夜露に濡れた草叢が 密やかに囁き合う
孤独の旅人は ただ星の光に背を向けて
そして あの優しい歌声のやうに
私は忘却の彼方へ 歩み去るであらう
遠い宿の灯りと あの紅い三日月をあとに
私は忘却の彼方へ 歩み去るであらう
遠い宿の灯りと あの紅い三日月をあとに



























