独りの旅人に寄せて
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/20 21:53:33
見上げる空に ただ一つの歪んだ光
紅い三日月が 冷ややかに凍てついてゐる
私の前には 遙かに続く一本の道
どこへ辿り着くかも知れぬ 寂寞の夜のなかを
紅い三日月が 冷ややかに凍てついてゐる
私の前には 遙かに続く一本の道
どこへ辿り着くかも知れぬ 寂寞の夜のなかを
草の海は暗く沈み 風の溜息ばかりが聴こえる
私はただ 独りで歩みを運んでゐるのだ
かつて誰かと分かち合つた 温かな記憶さえ
この冷徹な光の底では 幻影のやうに薄れてゆく
私はただ 独りで歩みを運んでゐるのだ
かつて誰かと分かち合つた 温かな記憶さえ
この冷徹な光の底では 幻影のやうに薄れてゆく
(私は何処から来て 何処へ往くのだらう)
誰に問うこともない 孤高の独白
道は果てしなく 夜の深淵へと消え入る
誰に問うこともない 孤高の独白
道は果てしなく 夜の深淵へと消え入る
そして あの優しかつた歌声のやうに
私は忘却の彼方へ 消え去るであらうか
ただ孤影を照らす あの紅い三日月の下を
私は忘却の彼方へ 消え去るであらうか
ただ孤影を照らす あの紅い三日月の下を



























