寂れた温泉宿から3
- カテゴリ:日記
- 2026/07/20 15:12:21
まだ明けない東の、薄桃色のひかりのなか
岩場を包む朝霧は、ただ白く、どこまでも深く
すべての音を吸ひこんで、世界はしづまりかへる
私の胸の、行き場のないかなしみのやうに
岩場を包む朝霧は、ただ白く、どこまでも深く
すべての音を吸ひこんで、世界はしづまりかへる
私の胸の、行き場のないかなしみのやうに
人工の湖は、冷ややかに、ただ眠りをつづけ
波ひとつ立てず、目覚めぬ夢を宿してゐる
だれも私を呼ばない、だれもここには来ない
この圧倒的な静寂のなかに、私は独り
波ひとつ立てず、目覚めぬ夢を宿してゐる
だれも私を呼ばない、だれもここには来ない
この圧倒的な静寂のなかに、私は独り
霧のなかに、私は私の影を失ひ
背負うてきたおもひの、重さだけを感じてゐる
風さえもいまは、息をひそめてゐるだらうか
背負うてきたおもひの、重さだけを感じてゐる
風さえもいまは、息をひそめてゐるだらうか
あぁ、この白密の世界のなかに、溶けてしまへたら
私はただ、かすかな湯煙のゆらぎをみつめ
冷たい岩のうえに、いつまでも立ちつくしてゐる
私はただ、かすかな湯煙のゆらぎをみつめ
冷たい岩のうえに、いつまでも立ちつくしてゐる


























