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高原の朝


しらかばの葉のすきまから こぼれる光
朝の霧は まだ浅いみどりの草を濡らし
ぼくが歩けば かすかな足おとのうしろから
冷たい風が 追いついては通りすぎてゆく
おまへと歩いた あの遠い夏の日のやうに
高原のすずらん(鈴蘭)が ひそかにひらいてゐる
その白い花びらの 小さなかたち(輪郭)のなかに
ぼくは失はれた時間の すべてを呼びもどす
けれども もう耳をすますことはよさう
木々のあいだを渡ってゆく あおい風のなか
小鳥たちの歌だけが ぼくのなかに満ちてゆく
あかるい日ざしが やがて霧をさらってゆくやうに
ぼくのさびしさもまた ひかりに溶けるだらう
あたらしい一日の 透きとおる青空のしたで_

#日記広場:小説/詩




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