河もにうつる夏の花火3
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/07/12 11:11:31
開け放たれた窓辺のむこう
夜の風がパステル画の雲を運んでゆく
ぼくは古い日記の頁をひそかに繰り
あの日、きみと息をひそめた秘密の場所を想ふ
夜の風がパステル画の雲を運んでゆく
ぼくは古い日記の頁をひそかに繰り
あの日、きみと息をひそめた秘密の場所を想ふ
遠い街のざわめきをよそに
静かな河のおもてに零れ落ちたひとつのひかり
それは音のない、夏の日の花火の
かなしい追憶のはじまりのやうだった
静かな河のおもてに零れ落ちたひとつのひかり
それは音のない、夏の日の花火の
かなしい追憶のはじまりのやうだった
あかいひかり、あをいひかりは水面を滑り
またたくまに闇へと還ってゆく
きみは何も言はずにただ見つめてゐた
またたくまに闇へと還ってゆく
きみは何も言はずにただ見つめてゐた
いまも窓を吹き抜ける風のなか
ぼくの手のひらはあの冷たさをおぼえてゐる
日記に書き留められなかった、あざやかな幻を
ぼくの手のひらはあの冷たさをおぼえてゐる
日記に書き留められなかった、あざやかな幻を

























