生体中心主義(バイオセントリズム)
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/07/10 17:04:25
Ⅰ
光は ひそやかに顫(ふる)えていた
僕がそれを見るまでは
どこにも居場所をもたぬまま
ただ 雲のように にじんでいた
僕がそれを見るまでは
どこにも居場所をもたぬまま
ただ 雲のように にじんでいた
見失われた季節のなかで
風がかすかに 歌をうたう
――おまえがここに居るからこそ
世界はこうして ひらいているのだと
風がかすかに 歌をうたう
――おまえがここに居るからこそ
世界はこうして ひらいているのだと
Ⅱ
人はいう
いつか肉体(からだ)は朽ち果てて
冷たい土にかえるだろうと
時間はすべてを連れ去るだろうと
いつか肉体(からだ)は朽ち果てて
冷たい土にかえるだろうと
時間はすべてを連れ去るだろうと
けれど それはちいさな錯覚
時間も 空間も はるかな星々も
僕たちの心が織りあげた
ひとつの織物にすぎない
時間も 空間も はるかな星々も
僕たちの心が織りあげた
ひとつの織物にすぎない
Ⅲ
窓をあければ 青い夜空
死という名の 暗い扉のむこうには
新しい別の部屋が つながっている
そこでもやはり 僕は僕として目覚めるだろう
死という名の 暗い扉のむこうには
新しい別の部屋が つながっている
そこでもやはり 僕は僕として目覚めるだろう
意識のなかに すべての宇宙が眠り
宇宙のなかに 僕の意識が目覚めている
死なないものは はじめから死なない
ただ やさしい夢のつづきへゆくだけだ
宇宙のなかに 僕の意識が目覚めている
死なないものは はじめから死なない
ただ やさしい夢のつづきへゆくだけだ

























