五月の風のなかで
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/05/11 11:02:46
しづかな林の 木もれ日のなか
白い鈴が 一列に並んでゐた
それは風が吹くたび かすかに揺れて
誰にも聞こえぬ 幸福(しあはせ)の歌をうたふ
白い鈴が 一列に並んでゐた
それは風が吹くたび かすかに揺れて
誰にも聞こえぬ 幸福(しあはせ)の歌をうたふ
五月の朝は あまりに透きとほり
私のこころは 硝子の器のやうに
あふれる光を こぼしてばかりいる
昨日までの哀しみを どこへ隠したのだらう
私のこころは 硝子の器のやうに
あふれる光を こぼしてばかりいる
昨日までの哀しみを どこへ隠したのだらう
青い葉の影に ひそんでゐる
その小さな 白いたまさか
摘みとるには あまりに指先がふるへて
私はただ 風のゆくへを 見守つている
その小さな 白いたまさか
摘みとるには あまりに指先がふるへて
私はただ 風のゆくへを 見守つている
またいつか この径(みち)をとおる時
貴方の影を そこに見つけるだらうか
五月の花は 香りのなかに
忘れたはずの 名前を呼んでいる_
貴方の影を そこに見つけるだらうか
五月の花は 香りのなかに
忘れたはずの 名前を呼んでいる_


























