霧の停車場
- カテゴリ:日記
- 2026/04/26 12:10:00
煙るプラットホームに、境界線など存在しなかった。
錆びた鉄路の匂いと、湿った空気。
追い越していくのは、行き先のない冷たい風だけ。
錆びた鉄路の匂いと、湿った空気。
追い越していくのは、行き先のない冷たい風だけ。
改札を抜ける風の音が、
遠い日の記憶のささやきに似ているのは、
すべてを包み込むこの霧のせいだろうか。
遠い日の記憶のささやきに似ているのは、
すべてを包み込むこの霧のせいだろうか。
ずぶ濡れのトレンチコートが肩に重い。
胸の奥にしまい込んだままの言葉のほうが、
今の足取りをよほど重くさせている。
胸の奥にしまい込んだままの言葉のほうが、
今の足取りをよほど重くさせている。
遠くで、ディーゼルの唸りが聞こえる。
光を切り裂き、闇を連れてくる鉄の塊。
それに乗れば、すべてを忘れられると誰かが言った。
だが、霧が晴れたあとに残るのは、
結局、孤独な影だけであることを知っている。
光を切り裂き、闇を連れてくる鉄の塊。
それに乗れば、すべてを忘れられると誰かが言った。
だが、霧が晴れたあとに残るのは、
結局、孤独な影だけであることを知っている。
ベルが鳴る。
出発の合図か、それとも過去への決別か。
出発の合図か、それとも過去への決別か。
最後の一服を、水たまりに捨てた。
ジッと音を立てて、小さな火が消える。
……それでいい。
この街に、あたたかな光は似合わない。
ジッと音を立てて、小さな火が消える。
……それでいい。
この街に、あたたかな光は似合わない。



























