Nicotto Town ニコッとタウン

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夜明け


灰皿に押し付けた
昨夜の嘘が、最後の一煙を吐き出した。
東の空が、古い傷口のように
じわりと、白く、濁り始める。
街はまだ、死んだように静かだ。
湿ったアスファルトが
俺の靴底の孤独を、無愛想に跳ね返す。
「希望」なんて言葉は
コーヒーの出がらしと一緒に、排水溝へ流した。
これから来るのは、ただの「今日」だ。
眩しすぎる光に、目を細め
俺はまた、コートの襟を立てる。
夜が明けるんじゃない。
闇が、愛想を尽かして去っていくだけだ。

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