Nicotto Town ニコッとタウン

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硝子越しの断頭台

春の陽光が、私の机を無遠慮に照らしています。
埃のひとつひとつにまで居場所を与えるその光は、
まるで慈悲深い告発者のようです。
私は氷の溶けきったグラスを置き、
指先に残る微かな紫煙の香りを確かめます。
「お日柄も良く、何よりですね」
独り言に、返事をする者はもういません。
窓の外では、名前も知らない花が咲き誇っています。
生命の輝きというのは、時に暴力的なまでに眩しい。
ですが、私のような影の住人にも、
この暖かな罰は平等に降り注ぐのですね。
コートを羽織り、私は席を立ちます。
「失礼いたします、春」
眩い光の渦の中へ、私はまた、
静かに身を投じることにいたしましょう。

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