Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



(ガラス)の賭場

午前二時。モニターの青白い光が
安物のバーボンの氷を透かし
数字の羅列が、死神の列のように行進する。
「買い」か「売り」か。
選ぶのは指先ひとつ、捨てるのは積み上げた歳月。
誰かの悲鳴が光回線を伝い
俺の口座に、無機質な利益として着金する。
相場(マーケット)という名の戦場に、神はいない。
あるのは、冷徹なアルゴリズムと
欲に目が眩んだ、名もなき兵士たちの残骸だけだ。
勝てば天国、負ければ路地裏。
だが、どちらに転んでも朝は来る。
重い瞼をこじ開け
また新しい絶望(チャンス)に、銃爪(マウス)をかける。
このゲームに終わりはない。
勝者が最後に手にするのは、
誰にも貸しを作らない、孤独という名の配当金だけだ。

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