Nicotto Town ニコッとタウン

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II. 最後のメモリー

彼女の香水は、湿った雨の匂い。
あの夜、俺が差し出した煙草を、
彼女は煙にせず、そのまま街へ捨てた。
「あなた、涙は溜めないの?」
そう聞いた彼女の目は、青い涙壺のように、
澄んで、静かだった。
俺は答えず、ただドアを閉めた。
俺の趣向ってのは、
泣く権利を、自分から捨てることだ_

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