Nicotto Town


ストーリーテーラーの集まる小さなカフェ

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にゃんでれら

投稿者:せんちゃん

あれは雨の夜だった。

馬車にぶつかってわたしは脚を怪我して痛みと寒さに震えていた。
すると、馬車から王子様が降りてきてわたしを介抱してくれた。
わたしは王子様の優しさと温かさにふれながら、日に日に回復していったわ。

でも幸福な日は長くは続かなかった。

イジワルな家来がわたしを見つけてお城から追い出して門を閉めてしまったの。
わたしは泣いて抗議したけれど、扉は固く閉ざされたままだった。

ある夜、お城の周りで啼いているわたしに魔女が声をかけてきたの。

一晩だけ、王子様に会わせてあげるって。
びびでばびでぶー!

わたしは人間のお姫様になれたの。

舞踏会でわたしを見た王子様は言ったわ。
「君の瞳は僕が愛した女性と同じ色だね」王子様の瞳は哀しそうだった。

王子様に抱かれてわたしはくるくると踊ったの。
「どうして王子様は哀しそうなの?」
王子様は言ったわ。
「愛する人がいないからさ。僕は独りぼっちなんだ」

そして真夜中、魔法は解けてわたしは元の灰色猫に。

お城を抜けて森を彷徨いながら、わたしは今までよりもずっとずっと
王子様のことしか考えられなくなった。

森で狩りをする元気もなくしていた、ある日のこと。

王子様と同じ温かい茶色の瞳の猫がわたしを見つめていた。

「魔女がやってきて、僕を猫にしてくれたんだ。」
「これからはずっと一緒だよ」

わたし達はいっしょに尻尾を立てて森を駆けぬけた。

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2024/06/29 18:41
はっはっはっ。これも女性的で良い!
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2024/04/07 11:26
にゃんでれら、脳内で絵本再生しながら読んでましたw可愛いです^^
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2024/04/07 10:59
にゃぁ〜ん
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2024/04/06 22:46
かわいいお話!
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2024/04/06 19:41
癒される(o・ω・o)
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2024/04/06 12:27
ケニーさん、以心伝心?(笑)
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2024/04/06 10:46
これ、この本棚にも入れて欲しい〜って、せんちゃんのページで読んだ時に思ってたら、入れてくれた〜(^_^)素敵な本を一冊増やしてくれて、ありがとう!^_^



管理人
ケニー
副管理人
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参加
受付中
(今すぐ参加可能)
公開
全公開
カフェの利用
朝10時~夜24時
カテゴリ
自作小説
メンバー数
12人/最大100人
設立日
2024年02月18日

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