太陽の光があまりに強くて、ひとりでずっとかくれていると。人の話の波が押し寄せてきて、押し流されそうになった。涙みたいないちばん星が見えた、その星は時々ひかったりして私を笑わせてくれる。今みたいに平気な気持でいれたのは、ずいぶん久しぶりのように感じた。ぼんやりとじっとして、嫌なことも考えないで黙って過...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
太陽の光があまりに強くて、ひとりでずっとかくれていると。人の話の波が押し寄せてきて、押し流されそうになった。涙みたいないちばん星が見えた、その星は時々ひかったりして私を笑わせてくれる。今みたいに平気な気持でいれたのは、ずいぶん久しぶりのように感じた。ぼんやりとじっとして、嫌なことも考えないで黙って過...
どういうわけか、線路を渡ることができない。いっ行っても開いていない。線路の向こうには色々な店や駅や銀行があって、どうしても私は行かなければならない。だが、行けない。他の人に訊いてみると、難なく渡っているようなので、どうやらこの不運は私ひとりだけらしい。さて、こんな時はどうすればいいのか? 。誰か私と...
おいしい音楽は聞くたびに、口の中に味が広がり甘かったりほろ苦かったり、爽やかな酸味を帯びている。おいしさに押しつけがましさがなく、ナイフとフォークの使い方など自己流でOKといった気安さが心地よい。驚くべきことに、この色とりどりの小皿に盛られたオードヴルのような音楽の作り手は、実際に小さな食堂のシェフ...
休みの日は自然と早起きだ、やることがたくさんあるので当然である。それらを前日に書き出して消化していき、最後に残るのが趣味の時間である。さて今日は悪魔の絵を描いてみることに、創作意欲満々である。そういう時は資料集めに時間をかける、書庫から面白い本を引っ張り出してきた。「天使の引き出し」と「悪魔のダンス...