カッコつける私と、素の私
- カテゴリ: 日記
- 2026/06/14 11:30:14
カッコつける私が背伸びをする。
その人の気配に、胸の奥がざわつく。
声のトーンが勝手に変わる。
普段の私が知らない私が前に出る。
落ち着け、とカッコつける私が言う。
無理だよ、と素の私は返す。
手汗だけが正直だ。
歩き方がぎこちなくなる。
自然に、自然に、と唱えるほど...
カッコつける私が背伸びをする。
その人の気配に、胸の奥がざわつく。
声のトーンが勝手に変わる。
普段の私が知らない私が前に出る。
落ち着け、とカッコつける私が言う。
無理だよ、と素の私は返す。
手汗だけが正直だ。
歩き方がぎこちなくなる。
自然に、自然に、と唱えるほど...
そして蛇口を閉める。
部屋はまた静かになる。
冷蔵庫の音。
遠くを走る終電。
誰にも気づかれない程度の夜。
洗面台の縁に手をついていると、
ふと気づく。
忘れたかったわけではなく、
思い出したかったわけでもないのだと。
古い本に挟まった栞のように、
ただそこに...
夜更け。
洗面台の灯りだけが、
小さな港みたいに部屋を浮かべている。
透明な液体を口に含む。
規定の三十秒。
そのあいだだけ、
時計は律儀に進むのに、
心の中では何年かが勝手に逆走する。
誰のことだったか、
もう名前も曖昧なのに。
春の匂いとか、
改札の...
でかい入れ物のアイスを買ってきた。
冷凍庫を開けるたび、
そこにいる。
妙な安心感。
人生にはいろいろある。
税金とか。
人間関係とか。
見なかったことにしたメールとか。
しかし冷凍庫には、
でかいアイスがある。
スプーンを入れる。
一口。
もう一...
一、
港の灯りが ゆれている
波にまかせて 夜が更ける
笑うつもりで 生きてても
涙ひとつは 積み荷だよ おっとっと おっとっと
人生ゃ おっとっと
泣いて笑って また笑う
お笑い夜船 どこへ行く 二、 惚れたはれたの 波しぶき
過ぎりゃ昔の 潮の風
別れ上手に なれなくて
...