Nicotto Town


-full coller program-


日頃,生活してると,楽しかったり,辛かったり,
いろんなことがあると思います.でも,どんな時間だって,
「全部自分の色」ってことで,それを楽しんじゃえ!
                  …ってブログですよ?

下北沢南口 ~あとがき~

明るく、さりげなく、それでいて切なかった恋。それがイメージでした。
この作品の中で、気をつけて書いたのはシンプルにすること。
サボってるわけではないけれど、不必要なところを削って、感情移入しやすく、
イメージを作りやすくして見ました。
あと、女性目線の詩を男性目線で書きましたが、案外大変な作業で、
...

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下北沢南口 ~final chapter~

駅へ続く道は、だんだん短くなっていった。
階段の踊り場で、僕はようやく口を開いた。
 
                          「サヨナラ」

弱々しく、か細い声が口から零れ落ちた。

                          「サヨナラ」

似たような声が、口を離れた。
いつ...

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下北沢南口 ~chapter05~

少し日が傾いたころ、商店街に着いた。
よく勉強道具を買った文具屋。
下らない雑貨を見て笑いあった百均。
あのころ着ていた服を買った洋服屋。
なぜだか他人行儀な町の喧騒に戸惑いつつ、
キミとの時間はこんなにも充実していたんだと、改めて実感した。
いつか、これと同じか、それ以上の時間を
過ごすことができ...

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下北沢南口 ~chapter04~


「今日、空いてる?」

帰り道、キミに聞いた。

「ヒマだけど・・・どうしたの?」

「俺さ、『別れる』って言葉に対して返事してないよね?
 だから、ソレを今更伝えたいだけ」。

君はクスッと笑った。

「なんだか変わらないよね。
 昔っからワケわかんないことばっかするとこ」。

僕は頭を掻いた。...

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下北沢南口 ~chapter03~

沈黙を破ったのは、僕だった。

「ここ、志願してたんだ」。

「将来の話なんて、したこともなかったよね」。

君の溌剌とした顔に現れた、小さな戸惑いを、
僕は見逃さなかった。

「なんだかフシギだな、未来のことを考えたりしなかったから、
 分かれようって思ったんだぁ・・・」。

「そうだったんだ・・...

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