仙川沿いの桜。
昨日、雨風の中、見に行く。
散った花びらが目に染みた。
一昨日散り始めたので
昨日はもっと散っているかもしれないと思ったけれど、
行ってみるとそうでもなかった。
彼らは思ったとおりではいつもない。
花びらを踏む。
雪よりもあえかな柔らかさ。
足元に小さな生の最後の温もり。
花吹雪と雨...
日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。
仙川沿いの桜。
昨日、雨風の中、見に行く。
散った花びらが目に染みた。
一昨日散り始めたので
昨日はもっと散っているかもしれないと思ったけれど、
行ってみるとそうでもなかった。
彼らは思ったとおりではいつもない。
花びらを踏む。
雪よりもあえかな柔らかさ。
足元に小さな生の最後の温もり。
花吹雪と雨...
うちの近所の…仙川沿いの桜はもう散り始めた。
水面に桜が映る…ばかりでなく、花びらの浮かび。
見上げれば現実の桜、
川面に幻影が映り、幻影ではない花びらが流れ。
真ん中に花びらが舞って(待って?)。
むせそうに恋のように桜の生と終わりが、現実と幻影が迫ってくる。
うちの近所。川沿いの桜が満開だ。小松菜の種を買って帰る人。桜と一緒に撮って下さいとカメラを差し出すOL風の女性。犬の散歩がてら二時間は桜を見ている人(私もいたわけだが)。水面に映った桜が綺麗だとあちこちで声が。現実と同じように幻影が美しいということ。
明け方の夢。恋愛をしていた。肩を抱かれながら階段を上っている。私は以前彼と夢の中で会っていた。夢の中で再会したのだ。「夢に出会いさえすれば行ける(…)あのなかの何ひとつ現実には起きはしなかったし、あのなかの何ひとつ今後も起きなくても」(ポール・オースター『ティンブクトゥ』)
夢の男...
春からの新生活。
私は自分の周囲の現実世界を殆ど気にかけていないことに今さら気づいた。
だから、他人の現実世界でおこったこと、おこっていることにも興味がもてない。
そして、自分におこった辛いこと、楽しいことですら、
きにかけていないのだから、本当におこったことではなかった。
本当なのは、公園で花を...
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