自作小説倶楽部5月投稿
- カテゴリ: 自作小説
- 2021/05/31 20:54:50
『吾輩の事件簿』地を蹴って飛んだ。咄嗟に身体が動いたのは吾輩に流れる最強のハンターの血のおかげだ。灰色の車に飛び込み、身をよじってガラスとの衝突を避ける。さらに半回転してリアシートの隙間に入りこんだ。人間のつま先が左肩に当たったが攻撃しようとしたのではなく、驚いたためのようで力はこもっておらず、ダメ...
『吾輩の事件簿』地を蹴って飛んだ。咄嗟に身体が動いたのは吾輩に流れる最強のハンターの血のおかげだ。灰色の車に飛び込み、身をよじってガラスとの衝突を避ける。さらに半回転してリアシートの隙間に入りこんだ。人間のつま先が左肩に当たったが攻撃しようとしたのではなく、驚いたためのようで力はこもっておらず、ダメ...
『楽しみなドライブ』
「少しは自分を客観的に見なさいよ。みんなあんたの自慢話にうんざりしているのよ」友人が静かだが棘のある口調で言った。しまった。また妬まれてしまったわ。本当のことを話しているだけなのに、みんな私の幸せをひがむ。私が幸せなのは仕方ないことなのに。3年前から付きあっている私の彼氏はそれ...
「悪しき愛の書」著フェルナンド・イワサキ評価★2
作者の分身『僕』の失恋遍歴第一章では十一歳の僕は避暑地で年上の少女カルメンに恋をする。当時爆発的ヒット映画となった『エクソシスト』を彼女が見たがったため、世話焼きのナティおばさんに保護者になってもらい見に行くことに成功する。おばさんに「彼女にキスしな...
『嫌いな女』僕は彼女のことが大っ嫌いでした。両親を失った可哀想な甥を助けたい。と人に話したことがあったそうですが僕にとっては点数稼ぎとしか思えませんでした。当時彼女は2番目の夫と離婚して女優の仕事に四苦八苦していた頃だったからです。何よりも父の妹だというのに両親が事故で死ぬまで一度も会ったことはあり...
『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』 署:山下泰平文学案内である。やたらとタイトルが長いのは著者がブロガーのせいか、、★4
【内容】明治の文学はリアルが芸術だという写実主義から始まり文学・娯楽としてもすぐれた夏目...