Nicotto Town


✪マークは作り話でし


✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし

ごはんの鍋

私はお米が好きだ。
一日一食だが、ご飯を炊く。
後はパンとか麺とかもあるので。
当然、お米にもこだわりがある。
そして、炊き方にも。
仕事帰りに寄った雑貨店。
何気に目について手に取ってみると、
そいつはずっしりと重量感が伝わってきた。
その感覚は自然と美味しいご飯が炊けそう、
そんな期待が伝わって...

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ともだち

友だちになれるかどうかは、
その人がいい人だとか趣味が合うとかっていうより、
考え方のセンスが合うかどうかっていう、
ちょっとした肌合いみたいなもので決めてるような気がする。
うまくいえないけど美意識、
「それ自慢でしょ」なんてこと平気で言ってて気づかない人は、
友だちにはいないね。

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ペン

何気ない雑談の中で奴は言った、
「ペンは俺の第三の手だ」と。
ドキリとした、たかがペンである。
しかしこの世の中にはまだ存在しない、
頭の中だけにあるその思考を現実を、
世界に文字や図形として連れ歩くために必要な物だ。
そんなふうに思うのは私だけかと思ってたが、
奴が物をかくところを見たことがないの...

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紙テープ

子供の時に「将来は何になりたいですか?」と聞かれて、
あなたはどう答えただろうか。
私は船乗りになりたいとある程度の年まで、
そう答えてた。
子供の頃に住んでいた家から港が近かったため、
よく遊びに行っていた。
そこでは見送りの人と乗客との間で紙テープが投げられ、
そのテープが切れるまで別れを惜しむ...

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みずたま

霜がおりて、
とけはじめて無数の水玉になり落ちていく。
あの時も、
あの日も、
どこかに旅をする水玉。
そっとひと粒、
手のひらに入れる。
あらわれては消えて、
またあらわれる水玉。
それはいつもいつも、
ただ気になるものとして、
この視界の片隅に、
存在しては消えていく。      

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