朝起きてみると、ぼんやりとまわりが回った。
少し熱があるようだ、外は寒かったり暑かったり。
そのせいで風邪をひいたのかもしれないと、
勝手にこじつけてもう一度ベッドの中に戻る前に。
スチィムつけてアロマを少々たらして、
部屋の中を森に変えとく。
こんな日もあるさと独り言。
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
朝起きてみると、ぼんやりとまわりが回った。
少し熱があるようだ、外は寒かったり暑かったり。
そのせいで風邪をひいたのかもしれないと、
勝手にこじつけてもう一度ベッドの中に戻る前に。
スチィムつけてアロマを少々たらして、
部屋の中を森に変えとく。
こんな日もあるさと独り言。
ひとめぼれした夜、
私は自転車に乗っていた。
お気に入りの坂道を、
二人乗りで下っていく。
好き好き好き、
すぐに思った。
好き好き大好き、
すぐにわかった。
何にも言わなくてもいいんだょ、
そうさ、
自転車の後ろに乗ってみる? 。
ひとめぼれした夜、
星に願いをかけた。
願い...
墓参りを終えて「これから何する?」と聞かれた、
「ぼーっとしたりしていたい」と答えた。
さすがに三時間もぼーっとしていると飽きたので、
散歩でもすることに。
昔とそれほど変わってないように見えた街並みは、
歩いていくうちにいくつかの建物が姿を消していることに気づく。
のどかな田舎の風景、
以前に中通...
また桜の夢を見た。
私は見知らぬ土地で桜を見ていた、
まばら咲だった花びらも歩き進うちに桜の花しか目に入らなくなった。
十重、二十重の花の房はくす玉のように丸く枝にたわませている。
川岸の堤は降りつもった花びらに染まっていた。
八重桜は紅く濃く、晴れやかな天空に映える。
毬のようなひとかたまりに咲き...