秋の薔薇園が最高、私がよく行く植物園。背景の冬枯れの木立ちともども眺めがよく、暖かい秋で紅葉が遅れてしまうときは、本来の贅沢を味わえない。野薔薇の中庭風景には独特の雰囲気を持つ。
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
秋の薔薇園が最高、私がよく行く植物園。背景の冬枯れの木立ちともども眺めがよく、暖かい秋で紅葉が遅れてしまうときは、本来の贅沢を味わえない。野薔薇の中庭風景には独特の雰囲気を持つ。
樹檣(じゅしょう)蔓性の植物を絡ませたり、樹を支えたりする棚のことである。映画で見たギリシャ風の構造の家には、しばしば窓辺や柱廊に葡萄の蔓が野放図に蔓延っている。あんな早緑の木陰で昼寝をしたら、きっと気持ちいいだろう。
星屑の光が照らし出す、あなたの姿ばかり見ていた。とり残されると思ったので、駆け寄って忘れられない一言を。変なことを言ってはいけないと、気遣ったばかりにとんでもないことを言ってしまった。ああ~~ダメな私の言葉たち、いけない私の言葉たち。帰ってらっしゃい、今すぐここへ。
貝殻を拾った、貝殻がきれいだったから。それを持って帰って机の上に飾った、貝殻はずっとそこにあって、やがて私に忘れられた。そのように人を拾ってきても、人はそこにずっといないから、なかなか忘れ去られない。時には大いに被害を被ったりする。泣かされない恋なら覚悟もできない、覚悟のない恋は硝子のない窓だ。
家のチャイムが鳴るドッピンシャ~~ン、草一が付けてくれた不愉快になるベル。別にそんなに不愉快にはならないのだが、家に来た客人は揃って言う「変わった音色だね」確かに。扉を開けるとスーツ姿に下駄をはいた老人が立っていた、「少しお時間をもらえますでしょうか?実は私こういうものでして」差し出した名刺には「押...