自作小説倶楽部2月投稿
- カテゴリ: 自作小説
- 2025/02/28 22:25:03
『合わせ鏡』
貴男に、話しておかなくてはならないことがあるの。と彼女は突然言った。彼女の用意した夕食に満足し、彼女の美しい容姿と動きに魅了されてテーブルを離れがたくなっていた時だった。僕はテーブルに肘を立て、美しい曲線を描くあごの下で彼女の両手が合わさり、指が交差するのに見とれていたから、一瞬戸惑っ...
『合わせ鏡』
貴男に、話しておかなくてはならないことがあるの。と彼女は突然言った。彼女の用意した夕食に満足し、彼女の美しい容姿と動きに魅了されてテーブルを離れがたくなっていた時だった。僕はテーブルに肘を立て、美しい曲線を描くあごの下で彼女の両手が合わさり、指が交差するのに見とれていたから、一瞬戸惑っ...
『問題作』
「おい、あんたがビショップだな」棘のある声で私の作業は中断された。手を止めるとゴーグルと耐火服ごしでも炉の炎が眩しく、一層熱く感じられた。後始末とはいえ最も地味で苦手な過程だ。さっさと闖入者を追いだして仕事を終わらせるべく振り返る。神経質そうな痩せた男が立っていた。炎を反射して光る眼鏡の...
映画概要応仁の乱前夜、寛正の土一揆を起こした蓮田兵衛のカリスマと兵衛に救われ、従うことになった才蔵の成長を描く物語。
感想「仕方ないでしょ。コレ」主演:蓮田兵衛役の大泉洋が会見で「エゴサーチしたら、謙杜君カッコイイとかばっかり」と、才蔵役:長尾謙杜をいじっていたので、真面目に大泉洋の殺陣を見るつもり...
『凍える街』著:アンネ・ホルト
評価★2/5ノルウェーの推理小説。主人公の子供時代? 死んだ恋人? 相棒と気まずくなった原因? 何でここで怪我してる?事件と真相は悪くないと思うが主人公ハンネの家族のトラウマ、人間関係、あと、よくわからない表現もあり「?」付きで読み進んだ。これは作品そのものではなく出...
『まぼろし怪盗』
ガタン、ガタン…走る列車の定期的な振動に合わせて中吊り広告が揺れるのを私は見つめていた。夢見るような少女がそこに描かれている。「世紀の微笑」という文字が彼女の顔を隠そうとするように唇の下にあった。美術館で大きな展覧会があるのだ。その美術館には何度も足を運んだことがある...