「この結婚でいいのかしら」
女なら誰だって式を明日にひかえたギリギリの土壇場になって、
そんなふうに考えるものだ。
「もう引き返しようがないから」
それに胸の中で呟くくらいなら罪にならないだろうし。
「でも」
私はふと眼を上げて宙に焦点をあてる、
本当に引き返しようがないのだろうか ? 。
私は今、...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
「この結婚でいいのかしら」
女なら誰だって式を明日にひかえたギリギリの土壇場になって、
そんなふうに考えるものだ。
「もう引き返しようがないから」
それに胸の中で呟くくらいなら罪にならないだろうし。
「でも」
私はふと眼を上げて宙に焦点をあてる、
本当に引き返しようがないのだろうか ? 。
私は今、...
トイレットペーパーが切れそうなので、お買いもの。
ついでにお気に入りの雑貨屋さんめぐり、
あるある・・・ワタスの好きなもの。
サンダーバード4号は、
どうしてブルドーザーみたいなアームがついているんでしたっけ。
なんて独り言いいながら見ているショーウィンド。
松本零士の漫画が並んでいる、宇宙戦艦ヤマ...
想い出をひろいに十月の森に行った。
ドングリを探しに行ったんだ、実は。
でも、思い出したよ。
最後に話したあなたの言葉、
「もうひとりにもどれないからって、ふたりでいるのはやめよう」
ごめんねもう一度旅に出たいから。
汽車に乗りたいと思った、どこか知らない街まで。
一人の季節は神様がくれたレッス...
散歩道には光の筋が落ちている
どこまでも直進するかのように
明るい足跡・・・・
浮かぶようにひとつ
沈むようにふたつ
漂うようにみっつ
そしてまたどこまでも進むとき
咲きこぼれるような静かな花々が自由気ままにあらわれる
仕事帰りに寄った駄菓子屋。
今晩のおつまみにでもなるものがないか物色していると、
ガラスの小瓶の中にはいった無色透明のビー玉が目についた。
何気に手に取ってそのビー玉を通して街を覗いてみると、
不思議な街の音が聞こえた。
ビー玉の囁きを通して街は不思議なお喋りをくり返している、
電線にとまっているス...