昔々
くじらは足をもっていて
地上を悠々と歩いていました
誰がそれを見たでしょう
月が「ハィ ! 」と答えました
くじらはゆっくりと歩きます
くじらはのっそりと歩きます
そんな時代が私たちにもありました
もちろん車も飛行機も
なんにもない時代のお話です
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
昔々
くじらは足をもっていて
地上を悠々と歩いていました
誰がそれを見たでしょう
月が「ハィ ! 」と答えました
くじらはゆっくりと歩きます
くじらはのっそりと歩きます
そんな時代が私たちにもありました
もちろん車も飛行機も
なんにもない時代のお話です
さてさて聞きなれない発音が、耳に飛び込んで来た。
「なにこれ・・ミルフイユ」
「ちゃうで~~~エスターハーツィ・シュニッテンや」
「なが」
オーストリアで広く作られている生菓子のひとつだ。
一見、フランスで有名なミルフイユを思わせる姿形に作られる。
ところがミルフイユはパイ生地と呼ばれる、
フイユタ...
この菓子は「秘密の菓子」でございます。
絶対に秘密です。
絶対に秘密ですから、
おおきな声ではお伝えすることは出来ません。
誰にも気付かれることのないように、
なるべく小さな声でそっとお伝えします。
このたび新しく発売されますこの「秘密の菓子」は、
手のひらに乗るサイズ。
白くフワフワしたものに、
...
私はひとりかも知れない
降りしきる雨の中
ただひたすらに地上を目指しながら
私はそんなことを考えていた
でも不思議と悲しくはない
何故なら私の心の中には
希望の箱がひとつあるから
心の中にある箱には
零れ落ちる程の希望が入っている
私は私である限り
心の中にある箱を抱きながら
永遠に生きて行く
た...
雨がしとしと降る、
商店街のアーケードに七夕飾りが置いてある。
たくさんの人が書いた願いが短冊になり、
笹の葉の中で揺れている。
足早に通り過ぎて行く人たちを横目に、
その場所にたたずんでいる私。
笹の香りが、かすかにしてくる。
空調の風で、笹がカサカサという音をたてる。
短冊に書かれた願いを目で追...