あの頃のあなたの微笑みが私には、とても「いいもの」に思えて仕方なかった。誤解されていても、バラのアーチをくぐる時、二人一緒に腰をかがめたりすることが、素敵に思えて仕方なかった。遠く、こんなに離ればなれになった今も。
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
あの頃のあなたの微笑みが私には、とても「いいもの」に思えて仕方なかった。誤解されていても、バラのアーチをくぐる時、二人一緒に腰をかがめたりすることが、素敵に思えて仕方なかった。遠く、こんなに離ればなれになった今も。
精神的な日々の末に、鉄の重い扉を開けると。そこに私だけの隠れ家がある。一辺が50mほどの四角い花園だ。青い小さな花が地面をおおいつくし、木々は桃色の花であふれ。線のような枝に黄色い花が揺れている。鳥が飛び、さえずり、よい匂いがした。あたたかく明るくて、憧れや希望といった匂いがし、体は軽くなりうれしい...
私はあなたの、そういうところが好きなんだけど。あなたのそういうところを好きになる人は、もしかすると一生のうちで私しかいないかも知れない。だから、それだけの理由からでも、私を大事にしてくれてもいいと思う。
流れ星にに包まれてシルバーの車が突っ走る。車は音もなくすごいスピードで、ブラックホールをぬける。ここは銀河流星群の星の上、その中のひとつを車は走る。恋人が彼女の髪に触れる、何か甘い言葉のクズが飛んでいった。愛、という時。人は何を思い浮かべるだろう。節度ある態度、星屑へと逃げ込む前の。恋して私たちは選...
日中は思ったよりも暖かくて、ずっと遊んでいたので夕方にはくたびれた。帰りに写真集を買ってきた、それとドーナツも。憧れながら独り言を言いながら、ドーナツを食べながらページをめくる。夕食の時間はもうすぐだったが、部屋は薄暗くなり窓には夕焼けの紅が色濃く映る。ひざであごをささえてみた黄昏時。