Nicotto Town



仮想劇場『Hello 2025』

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「いやぁ、去年はお互いに大変だったねぇ」ってキミが言って、「そうだそうだ」と僕が答える。「今年こそは、いいとこ見せようぜ!」とキミが拳を握りしめ、これまた同...

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仮想劇場『絵筆を手に取る苦痛と快楽』


「もうそろそろ良い返事を聞かせてくれてもいいだろう?」 悪友がそう言って一冊のクロッキー帖を僕に差し出す。僕は返事を渋りながらも黙ってその一冊を受け取った。
 あれは今年の4月のことだったか。しばらくは納得もないままボー然と時を潰しすごしていた。ようやく重い腰をあげたのは6月に入ったころだったか。...

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仮想劇場『人気者でいこう!・・・って、僕はパス』


 ハミ出し者の悲哀を抱いて か弱い言葉で愛を囁いてみても もちろん誰も耳を貸してはくれないから 僕はいっそ裏通りで拾ったこのピストルを手に 脅迫めいた言葉を半笑いでばら撒きながら 一発でもいいから誰かに当たれと切に願っている
 バカはバカなりにいつだって必死なんだよ 常識で割り算されたら僕には何も...

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仮想劇場『Jiro's恋歌』


 その部屋の押し入れが僕のお気に入りの居場所で 誰に媚びることなくいつも当たり前の顔で居座り侍り ときにはブツブツと想い患いのような詩を宣い ときにはワオワオと流行らない歌を掻き鳴らし過ごした  キミに呼ばれれば尻尾を立ててたちまちに返事をする キミが許せば押し入れの戸を開け放ち、そこでとりとめの...

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仮想劇場『ただ高く澄み切った空に』


 僕が『寂しい、』というとキミはちょっとだけハニかんで、ただ白いだけのノッペリとした部屋の壁に誰も描いたことのない女の子と男の子の絵を描いた。 それは誰と誰の事かねと僕が問いかけるとキミはまたハニかんで、『そんなの私が知るはずがないよね?』と僕を突き放す。二人の対話はいつもそんな感じで付かず離れず...

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