短期集中連載 僕の激動5
- カテゴリ: 自作小説
- 2014/07/06 16:13:06
車中、揺れる籠の中で、僕が思い出した衝撃は、想像を絶していた。
僕たちはまた、どこかに里子に出されるのか?
運転する今の飼い主を眺めているうちに、どんどん記憶がさかのぼる。
あの時も、僕たちは車に揺られていた。
僕たちはー元の仲間は全部で五羽いた。そして車に五羽の籠をのせられた時、僕はピクニック...
しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください
車中、揺れる籠の中で、僕が思い出した衝撃は、想像を絶していた。
僕たちはまた、どこかに里子に出されるのか?
運転する今の飼い主を眺めているうちに、どんどん記憶がさかのぼる。
あの時も、僕たちは車に揺られていた。
僕たちはー元の仲間は全部で五羽いた。そして車に五羽の籠をのせられた時、僕はピクニック...
ある日ーたくさんの見知らぬ人達僕がたくさん押し寄せてきた。恐怖で固まっている僕と同居いんこのいる鳥籠の周りにあった段ボール箱がみるみるうちに無くなっていく。
既視感ーいや、過去に同じことがあったのだ。押し寄せる記憶の波。
僕が押し込めていた記憶がはっきり戻ったのは、整理仕切れてない荷物がごちゃついた...
翌日、睡眠用の布を取り払われた鳥籠からの風景は、明らかに日常ではない物が鎮座していた。
「あれ、何だろう?」
鳥籠の同居いんこの彼女が、つぶやいた。僕の返答を期待してるわけではない。だけど、僕は反射的にその言葉を発していた。
「あれは、段ボール箱だ」
彼女が小首を傾げた。
「段ボール?」
僕の口か...
翌日、嘘のように日常が戻ってきた。表面上は。
平穏な生活に緊張を持ち込み、そしてその緊張に耐えきれず決壊して泣きわめいた存在ー僕たちの「飼い主」…
僕たちは、飼い主の気分や体調で左右されるしがないペットにすぎないちっぽけな存在なのだ。
僕と同居している彼女は、前日の不穏な飼い主が元...
かすかに、記憶が残っているそれが、また始まったのか?
何が起こるのかは、まだよく思い出せないけど、この張りつめた感覚は覚えている。
「何か変だ」
隣から眺めていた彼女もただならぬ空気を感じているようだ。
翌日、緊張感を醸し出している原因が大声で泣いた。
不快さが更に増す。
そして、僕の微かな記憶が...