三輪の山里(峰法寺口の合戦 その2)
- カテゴリ: 自作小説
- 2017/10/21 22:49:53
3.正念場の攻防いの一番に名乗り出たのが、長野家でも勇猛と評判の赤石豊前守盛時その人である。すると、鳴りを潜めていた箕輪武士たちも、我も我もと名乗り出でた。これを聞いた業政は、「これぞ我が箕輪武士よ」と大いに喜び、檜扇の馬印を従えて箕輪城へ帰城して行った。若田原は南の碓氷川と北の烏川に挟まれた、河岸...
自分の思った事、感じたままを人に伝える事って実は難しい。「なにそんなんで感動するわけ?」って事が往々にして起こりうるからだ。
3.正念場の攻防いの一番に名乗り出たのが、長野家でも勇猛と評判の赤石豊前守盛時その人である。すると、鳴りを潜めていた箕輪武士たちも、我も我もと名乗り出でた。これを聞いた業政は、「これぞ我が箕輪武士よ」と大いに喜び、檜扇の馬印を従えて箕輪城へ帰城して行った。若田原は南の碓氷川と北の烏川に挟まれた、河岸...
1.戦働きと恩賞これは”茜の吹き流しの指し物”を、木に巻き取られて難儀した武士の物語である。この指し物とは『旗指物』を指すが、これがどれ程の物であるかを、初めに語っておかねばなるまい。戦国時代の戦働きとは、主君から文書により催促されて戦地へ赴き、そして到着した事を証するその文...
ある日、部屋の景色にものすごい違和感を感じた。
まだ分かってね~
まじかよ、なんで俺はここに居るんだ?
いつもと全然ちがうじゃね~かよ。
笑い声も、甘える声も怒った風も、何もねえや。
一人静まり返った部屋に、ただぶ~んと機械の排気音がするだけ、
ちっこちチッコと針が時を刻んでるだけ。
怒りでも、悲...
不動産屋さん今日不動産屋さんへ行ってきた。越してきて以来、毎晩のように眺めていた空き部屋情報。住所も調べて、物件も視察済み。訪れて話をして、早速鍵をもらい室内拝見。まあまあ良い部屋だと思う、何よりもバストイレ別・室内洗濯機置き場・駐車場付きが素晴らしい。しかも2万5千円で洋室8畳。A棟は光収納なのに...
長野信濃守の娘婿である、羽根尾城羽根尾幸全(ゆきまさ)を伴なった使者は、箕輪城の本曲輪館に通されていた。
羽根尾城は海野幸光が築城し、子の一人を入れてこれを守らせた。
幸光は小県に拠点を置き、やがてそれらは海野棟綱、その子幸綱(真田幸隆)に引き継がれるはずであった。
故に海野棟綱と根尾幸全は、親戚に...