Nicotto Town


まぷこのぶろぐ・・・か?


ぶろぐ、の、ようなもの。




契約の龍(28)

 クリスを休ませることができる場所を探して、あたりを見回す。確か、ソファがあったはずだが…
 「アレク。どうかしたかね?」
 「クリスの具合が悪いようです。どこか、横にできるところと…保温できる、毛布か何か」
 「それは、いかんな」
 「確か、この部屋のどこかにソファがあったと記憶しているん...

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契約の龍(27)

 深夜、俺たちは亡くなったハース大公の棺を取り囲んでいた。俺たち、というのは、俺、クリス、学長、それにジリアン大公、の4人だ。今夜も寝ずの番をする、と主張する未亡人と、仕事で張り付いている魔法使いには、早朝になったら交替してほしい、と説得してお引き取り願った。
 「「金瞳」から力を引き出すやり方、...

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契約の龍(26)

 「叔父様、というと…グロスター大公のお子様がた、かしら?」
 「はい。姉と兄はあちらの席ですが…」
 上座の方に目をやると、なるほど前に座っている少年少女によく似た面立ちの、赤みがかった金髪の若い男性と、それよりやや若い女性が並んで座っているのが見える。確か名前は…「王室名鑑」に載っていたのは...

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契約の龍(25)

 夕食の席について、クリスの少女服の理由が解った。
 私的な晩餐の席であり、喪中でもあるので、装飾というものはないのだが……成人女性は、そろって黒のイヴニングドレスをまとっていたのだ。衿ぐりの大きく空いたあので衣裳では、「金瞳」が丸見えになってしまう。
 「あなたは、あちらの席ではないの?」
...

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契約の龍(24)

 ハース大公夫妻の私室は、一回の奥の一角にある。未亡人は、右手にある夫の書斎を、面会場所に指定してあった。
 ハース大公の未亡人は、中肉中背の色白な女性で、顔のパーツが丸みを帯びているせいか、やや太り気味に見える。肌の張りつやは広間に横たわっている彼女の夫に比べれば、輝くほどだが、顔色がやや悪いの...

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