【第16話】青空の行方~ゆくえ~
- カテゴリ: 自作小説
- 2021/11/06 21:55:46
「拓海っ… あたしなんで誘ってくれないのよぉ?」ダンスパーティーも終盤に差し掛かったころ、壁にもたれてノンアルカクテルの紙コップを手にしたまま立ち尽くしていた拓海に声を掛けたのは…「あ…結衣か、どうした?お前誰からも誘われてないのか?」「なわけないでしょっ!...
なんでも思いついたことを書いてます^^
「拓海っ… あたしなんで誘ってくれないのよぉ?」ダンスパーティーも終盤に差し掛かったころ、壁にもたれてノンアルカクテルの紙コップを手にしたまま立ち尽くしていた拓海に声を掛けたのは…「あ…結衣か、どうした?お前誰からも誘われてないのか?」「なわけないでしょっ!...
「なぁ… うじうじ考えてたってどうしようもないだろ…?」一平は少しだけ肩をそびやかして、そしてキャンプファイヤーの焚き火を見据えて、ぼそっとそう呟いた。
ダンスシークエンス。クラスの男女は、思い思いの相手を誘い、誘われ、そしてしっとりとカップルになっていく。
若作りした槇...
「ん… どうなるんだろ、男子が女子を指名するってハナシだけど…」
結衣は、本棟のミーティングルームに集まった同じ班のメンバーたちから少し離れたところに立つ沙也加に話しかけてきた。沙也加は一瞬目を見開くと、ちょっと切なそうな光を帯びた目線を下げて「そうね… で...
林間合宿2日目は、実行委員が頑張って企画したダンスパーティーだ。まぁ健全と言えば健全なんだろうけれど。
もちろん、クラスの男子連中は、虎視眈々と狙ったターゲットの女子をパートナーに誘うことだけを考えてる。そして女子は、それ以上に真剣に、お望みのお相手から誘われるのを待っている。
「ふ…...
「なぁ 沙也加てさ、いつも明るいけど」「そ…そっかな?」ジャージ姿の2人は、薄暗いルートに歩を進めていく。
「でもな… 今日はなんだか、ちょっと沈んでるよな?」沙也加は慌てて、そして少し一平を睨むような視線を作ってみた。
「そ…そんなことないよっ!いつも通り...