自作小説 呪縛の家その3
- カテゴリ: 自作小説
- 2012/05/12 00:45:28
メールを受け取り、夫との生活を捨てて、家に戻って数日が経過した。
「お姉ちゃん、お義理兄さんがいらしてよ」
加奈子の声は喜び踊っていた。舞子と夫の修羅場を楽しみにしていることは手に取るようだった。
あの赤く染まった部屋のドアを即座に閉めて以来舞子は、客室で過ごしていた。
いっそ、妹とともに狂気に陥っ...
しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください
メールを受け取り、夫との生活を捨てて、家に戻って数日が経過した。
「お姉ちゃん、お義理兄さんがいらしてよ」
加奈子の声は喜び踊っていた。舞子と夫の修羅場を楽しみにしていることは手に取るようだった。
あの赤く染まった部屋のドアを即座に閉めて以来舞子は、客室で過ごしていた。
いっそ、妹とともに狂気に陥っ...
「お姉ちゃん。。。」
ずぶぬれで、舞子は立っていた。驚く加奈子に舞子は言った
「あんたの言った通りだわ。あなたを捨てて逃げたの。でも逃げることなんてできないのよね」
なんて息苦しい屋敷なのだろう。なのに、からだがなじんでる。そして呪縛という養分を求めてからだから根が張りだしてる様な不気味で久しぶりの...
彼女はその手紙を、だれも使わない時代遅れのガラスの灰皿に入れると火をつけた。メラメラとめくれあがる文字が不快だった。
「お姉ちゃんは、かなちゃんが元気な・・・」
文字は一瞬で黒い灰になった。
手紙の灰の残骸を見届けて、携帯メールを打った。
「お姉ちゃん、手紙ありがとう。嬉しかったよ」
ぞわっと背筋が...
仲睦まじいカップルいんこのかごの中に、ある日、飼い主が新米の若いメスいんこを入れた。性格の悪い飼い主は、泥沼の三角関係を期待していたのだが、だいたいにおいて、飼われてる側は飼い主の意図した動きをしないものだ。
とはいえ、若いピチピチの女の子にまったく興味を持たないのも、どうよ?と飼い主は思う。一回...
鳥を飼ってる人は鳥が死ぬー「落鳥」という言葉を避ける人が多い。「星になる」-そう呼んで寂しさを克服するのだ。
私は、たくさんの鳥を見送った。悔やまれる別ればかりだ。私は「星になる」という言葉より「旅立つ」と表現することが多い。共に過ごしてくれた時間ーすなわち私の拘束から、彼らの魂が解き放つことだと...