Nicotto Town


おうむたんの毒舌日記とぼうぼうのぼやき


しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください

呪縛の家11 舞子14才加奈子11才両親の事故1

祖父が早く亡くなり女手一つで父を育て上げたことを、祖母は舞子が小さい時から、繰り返し聞かせていた。祖父の会社を引き継ぎ祖母は父を大学に入れたことを自慢して憚らなかった。父を社長にして自分が会長になり悠々自適に暮らすのが、当時の祖母の希望だった。父に箔をつけるために祖母は父を大学に進学させた。
「女手...

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呪縛の家 その10

加奈子はアイスコーヒーを一口飲んだ。そしてふと気づいたように言った。
「おねえちゃん、離婚届けはまだ出してないから」
驚く舞子を無視して加奈子は、浩介に笑いかけた。
「私がここにいる間に、無効届け出すなら出せば?おねえちゃんを助けて、寄りを戻したくなったんじゃないの?向こうのご両親巻き込んでせいぜい...

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自作小説 呪縛の家その9

退院手続きは孝介がテキパキすすめるのを、なんだか不思議に見つめていた。孝介ってこんなこと出来るんだ。。。妻なんて必要なくて、何だって出来るのだ。ならばこそ私は彼に必要な存在ではない…改めて思い知らさられる現実。
「あっちの病棟だそうだ」
考えているうちに孝介はもう手続きを済ませていた。...

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自作小説 呪縛の家その8

病院の朝は早い。夜が永遠に続くと思われる雰囲気から一変、目覚めの早い患者が洗面所に行く気配から始まって、看護師が歩き回る音、そして朝食の用意の匂い。舞子は浅い眠りの中で『日常の音』を久しぶりに聞いていた。あの家にはない音だ。音までを呑み込むどすぐろい渦があの家だ。私はそんな所に加奈子をひとりぼっちに...

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自作小説 呪縛の家その7

目が覚めた時、舞子は病室にいた。室内は暗く、個室のようだったが、ドアは開いてるようで、別室の寝息がいくつも聞こえてきた。
天井から視線を動かすと点滴が見えた。それをたどって視線を動かしていく。針がささった腕に視線を移した時、舞子は自分のうでが赤いのにはっとした。ペンキだ。
「か、加奈子&hellip...

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