【小説】浩平の恋 その⑤ 強迫性障害
- カテゴリ: 自作小説
- 2025/02/27 20:59:49
大地は愛里ちゃんとやよいちゃんを連れて帰った。
「湖桃、、僕たちも帰ろうか?」僕は出来る限り、優しく微笑んだ。でも、湖桃は、下を向いたまま黙っていた。僕はかがんで下から湖桃の顔を覗き込んだ。「湖桃、ごめんな。看板係決める時、大地や浅倉さんのように助け舟出してやれなくって。」湖桃は首を横に振って、「私...
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大地は愛里ちゃんとやよいちゃんを連れて帰った。
「湖桃、、僕たちも帰ろうか?」僕は出来る限り、優しく微笑んだ。でも、湖桃は、下を向いたまま黙っていた。僕はかがんで下から湖桃の顔を覗き込んだ。「湖桃、ごめんな。看板係決める時、大地や浅倉さんのように助け舟出してやれなくって。」湖桃は首を横に振って、「私...
――――S高等学校3年10組
夏休みも終わり2学期。スポーツの秋だ。S高等学校でも体育祭が催される。体育祭のことは、体育委員の大地と浅倉さんが仕切っていた。「応援団長は、高橋君でいいですね。」「あと、応援団に立候補者いますか?」女子が多く立候補したけど、「高橋君目当ての人は却下ですよ。」「女子より...
――――S高等学校
ぱたぱた「おはようございます♡梶先輩。」今日も愛里ちゃんが挨拶に来てくれた。「おはよう。愛里ちゃん。」僕の笑顔に満足そうな愛里ちゃん。
愛里ちゃんが行ってから、大地に怒られた。「梶、その気もないのに、平松に構うのは、どうかと思うぜ。」「挨拶してくれるから、挨拶返してるだけで.....
伊藤さんのグループの女子が、池田さんをいじめ始めた。はじめは、前の学校でいじめられてたことをねちねち言うくらいだったけど、そのうち、上靴や体操服を隠すようになった。そして、机に〈死ね!〉と書かれた。僕はそれを見て、伊藤さん達を怒鳴った。「伊藤さん!君か!?こんな落書きをしたのは!!!」普段、大きな...
――――S高等学校
僕は梶浩平(かじこうへい)。生徒会長をしている、3年生だ。今年の入学式で祝辞を読んだんだけど、それを見た1年生が、僕を訪ねて3年の教室まで来てくれた。教室の前で中を見てるから声を掛けたら、僕に用事だって言って、赤くなった。僕は、思わず名前を聞いた。「平松愛里(ひらまつあいり)で...