仮想劇場『期待外れの人』
- カテゴリ: 自作小説
- 2021/05/09 07:35:28
鳥の羽ばたきを何度も何度も見てはただ通り過ぎるだけのバスを見送り流れる会話に心奪われることなく詫びた教会で無駄に祈りを飛ばす日々が続く
救いといえば時折出逢う青い猫彼の発する真っすぐなセリフに一時だけでも自分を忘れられる事だ
こう見えて僕は人間観察というものをやった事がない観察したいと思える人に未...
鳥の羽ばたきを何度も何度も見てはただ通り過ぎるだけのバスを見送り流れる会話に心奪われることなく詫びた教会で無駄に祈りを飛ばす日々が続く
救いといえば時折出逢う青い猫彼の発する真っすぐなセリフに一時だけでも自分を忘れられる事だ
こう見えて僕は人間観察というものをやった事がない観察したいと思える人に未...
空白の時間を埋めるものはない空白は空白のままで空っぽの人間を演じる相も変わらず前に進まぬ足を持て余しながら言葉ではない何かで心をそこに残したいと思った
邪気や邪念に追われた日々を懐かしいとは言わないもとより後悔しないための旅なのだと自分に言い聞かせている
明かりを落とした部屋にポツポツと蛍火が灯る...
うまくいかないとき大切なひととも切ないほど行違うものたとえうまくいっていたとしても縁の遠さを痛感させられるときもある青い猫ともこの頃はすれ違いばかりで声をかけた時にはもう目の前にいない
そんな子ウサギのようなか細き夜に顔を合わせないようにしていたひとにあった消したはずの衝動が無情にも甦る手のひらの...
少しだけ真剣な面持ちで未来を描いてみた先は長いと思い込んでいい加減な日々を過ごしてきた結局は変わりゆく町を眺めていただけで僕は何もしなかったわけで同じ顔と同じ顔でも分かり合えるのならそれでよかったのかもしれないと思った
いつか渡航したいと真剣に考えてもいた一人旅の果てに行きつく町に描いていた未来が...
シャッターを鳴らすヤンチャな風カタカタと笑う雨どいの羽音遠い汽笛に被さるようなクラクション静かな朝はもう昔の事
喧騒に紛れる輩の声差し伸べた手は今日もまた空振りして潰れた喉で心を表すことも適わずただ茫然自失の中の自分を拾う術を考えている
雷雨にはまだまだ遠く寂しい今回ばかりは苛立ちすらも僕を赦して...
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