Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

若冲と花鳥風月展 その1

 新聞の特集欄で「所蔵作品展 琳派・若冲と花鳥風月展」を千葉市美術館で開催していると知った。八月二十七日~九月二十三日。うちからこの美術館までは、すこし遠い。電車賃も片道千円ぐらい。だがちょうど計画していた小旅行が中止になったので、その分のお金をまわしてゆくことにした。図版も買えるだろう、駅構内で八...

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あたりは異界で満ちている 速水御舟展 3

『速水御舟 ─日本美術院の精鋭たち─』
(二〇一三年八月十日─十月十四日、山種美術館)
続き

 このほか数点の展示があり、未完の作品《盆栽梅》(一九三五(昭和十)年)があった。正月の梅が描かれているが、二月末に発病、三月二十日に腸チフスで亡くなっているので、絶筆に近いだろう。だが未完なので、これが...

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あたりは異界で満ちている 速水御舟展 2

 『速水御舟 ─日本美術院の精鋭たち─』(二〇一三年八月十日─十月十四日)。 続き
 第一章、おふねさんのそんな歓迎の手招きの後、菱田春草らの作品を見る。菱田春草の朦朧体とよばれる、霞がかかったようなにじんだ筆にも、しみいるものがあった。解説によると、空気をあらわそうとしたらしい。空気というよりも、...

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電車にのると、そこは… 2 お堀、隅田川

 そして、金曜日。朝三時四〇分に目を覚ます。今日仕事が終わったらおふねさん(速水御舟)の展覧会にいけるだろうか…。寝ざめのぼんやりとした頭が行きたくないなと思う。けれども絶対に行こうと、心を布団のなかで奮い立たせて。
 そしてバイトに行き、終わって、いったんうちに帰ってきた。ほぼ作業着...

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水を求めるように

 このところ、絵画展に出かけていなかった。些細な日常的な事情による。よく出かけていた金曜日、以前よりもゆきずらくなっていたこと、疲れなど。
 電車に乗るのがおっくうになって…これは疲れた身体が感じることなのかもしれない。この一年半ぐらい、仕事で電車に乗るということがなくなった。最低でも...

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