Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

古い日記から、ピロスマニ 2

2008年3月15日
 「青春のロシア・アヴァンギャルド展」に行く。埼玉県立近代美術館。完全にニコ・ピロスマニに会いにだけのために。これは巡回展で、去年のBunkamuraザ・ミュージアム(渋谷)が皮切りだった。こちらで二回見たので今回で三回目。さて会場。ピロスマニの十点の絵。同じ作品なので、さすが...

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古い日記から、ピロスマニ 1

2008年1月26日
 1月25日の新日曜美術館は、ピロスマニだった。「絵筆とワイン、そして自由 グルジアの愛した画家ピロスマニ」。
 ニコ・ピロスマニ(一八六二─一九一八年)はグルジア東部の農村出身で、八歳で首都トビリシに出た後、独学で絵を始める。放浪しながら一杯のワインや絵具代とひきかえに看板や...

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流れる川に蔓が流れる ウイリアム・モリス展 2

(前回から続き)

 そうして壁紙やファブリックなどの布製品、草花たちのおりなす模様たちを見ていたら、酒井抱一とか、鈴木其一、北斎の花をふっと連想したりする。似ているわけではないのだが、たとえばこの時期以前に西洋にありがちな植物標本のような花、死んでいるというよりも生きていない花ではなく、そこにある...

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流れる川に蔓が流れる ウイリアム・モリス展 1

 生活と美しさを共存させること。平衡をとりながら、狭間を歩くこと。それは日常と非日常、現実と想像、たとえばそれらの狭間だ。
「ウイリアムモリス 美しい暮らし展」(二〇一三年九月十四日─十二月一日、府中市美術館)に行ってきた。
 最初に紹介を。
 ウィリアム・モリス(一八三四─九六)は、十九世紀イギリ...

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富士と不二、描いた稜線が、赤い糸だ。2

(前回から続く)

 『富嶽百景』、跋文は以前から好きだった。七十三歳で生き物、草木の造りをいくらか知ることが出来た。八十六歳になれば益々、九〇歳で奥義を極め、百歳で神域に達し、百十歳で絵は生けるが如くになるだろうと言っている。なんという生きざま、なんという歩みなのだろう。ともかく初版刊行は一八...

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