夏の香りがする君が好きだ
白く燃える景色を見ているその瞳が好きだ
夏の野に立つ君が好きだ
緑草を手に摘むそのしぐさが好きだ
むせ返るような熱気の中
光り輝く君が好きだ
海から吹いてくる潮風を
笑って感じている君が好きだ
お願いだから
これ以上近づかないでくれ
強く抱きしめると
残像が壊れて...
夏の香りがする君が好きだ
白く燃える景色を見ているその瞳が好きだ
夏の野に立つ君が好きだ
緑草を手に摘むそのしぐさが好きだ
むせ返るような熱気の中
光り輝く君が好きだ
海から吹いてくる潮風を
笑って感じている君が好きだ
お願いだから
これ以上近づかないでくれ
強く抱きしめると
残像が壊れて...
「さぁ、こっちへいらっしゃい」
月桂樹が声をかけました
揚羽蝶はほっとため息をつくと
枝の奥に羽を休めました
空はますます暗くなり
雷鳴が響きわたっています
瞬間
雨が強く降り始めました
助かりました
ありがとう
月桂樹さんはとても大きな体で
雨も風も防いでくれますね
困った時は
いつで...
暑さを割るように鳴く蝉が
あなたという仮面を打ち砕いた
天を刺すように伸びきった
いくつもの幹や枝
その支えきれない緑が
わたしに落ちてくる
青い空に何故木の緑は
融け込んで行かないのだろう
混ざりきらない
わたしとあなたの心のように
今あなたという白い仮面が
足元の黒い土に落ちて二つに割...
ピンクのカマキリに
ムラサキのバッタ
なんであなたの体はピンクなの
お前だってムラサキじゃん
ここはとある田舎町
大きな大きな古いお屋敷の広い広い庭の中
俺の夢は警察官
町の悪を懲らしめる
私の夢はミュージシャン
みんなに夢を与えるの
俺の好物は青汁さ
飲めば身体が緑に染まる
だけど効果...
青い空がわたしを青く染めた日に
深い海があなたを緑に染めてしまった
雲が空に浮かび鳥が大空を舞い
舟はみなもを進み波は海辺をさらう
いつもと変わらなぬ
そんな日にだ
聞け空よ
聞け海よ
わたしは思いを叫び続ける
二人が同じ色に染まる日まで
この両の腕で
あなたを強く抱きしめる日が来るまで
...