ススキの穂といっしょに
ゆっくりと海が後ろへと流れていく
灰色の雲は海にのしかかり
ウミネコが這うように飛んでいた
風は潮の香りに満ち
遠く下北半島が紫にかすんでいる
海を見続けていた
車窓からただぼんやりと
ひとつの想いさへ
消し去ることの出来ない心に
いったい何がこれから
刻まれていく...
ススキの穂といっしょに
ゆっくりと海が後ろへと流れていく
灰色の雲は海にのしかかり
ウミネコが這うように飛んでいた
風は潮の香りに満ち
遠く下北半島が紫にかすんでいる
海を見続けていた
車窓からただぼんやりと
ひとつの想いさへ
消し去ることの出来ない心に
いったい何がこれから
刻まれていく...
青い空に映しだす
あなたの景色
息をしている
静かに
その瞳に映る景色は
今日も澄んでいる
街はクリスマス
青空の下のクリスマス
ツリーは輝いていないけど
思い出は積み重なっていく
それは二人のイルミネーション
今輝いている青空の下に
街が呼吸をしている
微笑み歌うクリスマスソング
僕...
風
風が吹いた
風
風が吹いた
枯葉が舞った
白い世界に舞った
枯葉は紅く
枯葉は黄色く羽ばたいた
交じりあいながら
静かに落ちた
風
風が吹いた
優しく
そっと
枯葉が舞った
あなたの心に
枯葉が舞った
わたしの心に
交じりあい
静かに落ちた
見つめ合うと
時が止まった
優し...
冬を誘うかのような
秋の雨は冷たい
雨に濡れたイルミネーション
幾何学的なコンクリートから成る街並み
濡れた舗道に滲んでいる光
様々な人工物の波長が揃って歌っている
雨の冷たさとと夜の暗さと自分だけが
自然からの置きみやげ
私の心が浮遊している
雨に打たれ夜の暗さにまぎれ
うっすらと笑みを...
知らない間に秋が深まっていく
そう思った瞬間
柔らかく差す日差しに
庭に置かれた自転車の青い車体が光る
目に眩しい
金色の光の反射は何かを訴えているかのよう
青く抜けた大空
雲はいったいどこへ行ったのか
鳥のさえずりが聞こえる
実もない枯葉だけの枝
飛び立つと
それは空の中へと落ちて行った...