とうの物語 その3 村祭り
- カテゴリ: 小説/詩
- 2016/10/07 01:46:19
木は下から見上げると力強いけど
上から見ると丸く優しく見える
村はずれの小さな山に
大きな大きなそれはそれは大きな木がありました
木には神様が宿っているという
言い伝えがありました
村人から見ると
ちょっと恐い威厳のある大木でした
でも鳥たちから見ると
そこは絶好の休み場所
毎年多くの雛が...
木は下から見上げると力強いけど
上から見ると丸く優しく見える
村はずれの小さな山に
大きな大きなそれはそれは大きな木がありました
木には神様が宿っているという
言い伝えがありました
村人から見ると
ちょっと恐い威厳のある大木でした
でも鳥たちから見ると
そこは絶好の休み場所
毎年多くの雛が...
雨の今
鳥が鳴いて居る
澄んだ声が
雨音に負けずに響いてくる
雨は粒となって地に落ちてくる
鳥の声が落ちてきたらどうなるのだろう
屋根に割れて響き
庭の木の枝や葉に当たり割れて響く
いったい
わたしの心は何処へ行ったのだろう
空に向かって散じるわけでなく
地に向かって降り注ぐわけでなく
...
ここはとある田舎の村
村はずれに流れる川のほとり
小さな橋が架かっています
「ここを渡るととなり村だね」
小さな女の子が二人で話をしています
通りかかった村人が言いました
「お嬢ちゃんたち何処へ行くの、もうすぐ日が暮れるよ」
「わたしは隣村の長者様のところへ」
「わたしは山を越えてお殿様の所...
「トリック・オア・トリート」
お菓子をたくさんもらったよ
5歳のジャムは大喜び
数えて見ると8つのお菓子が・・・
そうだ
まだ丘の上のおばあさんの家に行ってないわ
もしかすると2もらえて10個になるかも
日が暮れるけど行って見よう
ジャムはお菓子のいっぱい入った
袋を片手に小走りに丘のほうへ...
三日月が夕空に
白く浮かんでいる
一つの景色の中に
遠く離れたままに
それでも月はあなたの存在よりは近く
西の空低く無言で輝いている
今、夕暮れに二羽の夏鳥が
視野をゆっくりと横切って行く
私にさようならも言わずに
何処へ行こうとしているのか
全ては茜色の地平の底へと沈んで行く
あなたの幻...